私は2006年にフリーランスのコンサルタントとして独立し、今年で14年目となります。
2017年末に出版した書籍「半年だけ働く。」の中でも説明しましたが、コンサルタントやシステムエンジニアがサラリーマンからフリーランスに転身するメリットとデメリットを改めて当コラムで整理したいと思います。独立に興味のある方は参考にしてください。
独立のメリット
まずはフリーランスのメリットについて説明します。一言でいうと、様々な領域において「自由度」が上がります。
- 経済的自由度が上がる
- 仕事の自由度が上がる
- 時間的自由度が上がる
それぞれ解説していきます。
経済的自由度が上がる
IT業界においては、会社員の給料の月額よりもフリーランスの月別単価はおおよそ2倍になります(当然個人差はありますが)。セブンゼンでの連載コラムの第1回でも説明しましたが、単価の構造はこのようになります。
仕事の自由度が上がる
サラリーマン時代は、基本的に会社の人事異動に従う必要がありましたが、フリーランスの場合はどのプロジェクトに就くかは自分の裁量で自由に決められます。
上司や部下がいなくなるので、叱られることがないですし、部下の面倒を見る必要もなくなります。ほうれんそう(報告・連絡・相談)を逐一上司に行う必要もなくなります(クライアントに対するほうれんそうは当然必要ですが)。
時間的自由度が上がる
契約期間を自分で決めることができるので、何カ月もまとめて休暇を取ることができます。
また、クライアントから信頼を勝ち取ることができれば、契約内容を交渉して稼働率を減らすことも可能です。私は現在配属されているプロジェクトで、2016年から稼働率を60%(週3稼働)に減らすことができました(詳細はセブンゼンの第2回のコラムで)。時間的自由度を高めることで、好きなことに時間を費やしたり、副業に精を出したりすることが可能になります。
独立のデメリット
このように独立のメリットは自由度の高さにありますが、そのメリットを享受する分、失うものも当然あります。独立のデメリットは、ズバリ「安定を失う」点です。
自由と安定はまさにトレードオフの関係にあると言えます。デメリットは大きく分けて3つあります。
- 収入が不安定になる
- 社会的信用を失う
- 会社員時代の保障を失う
それぞれ解説していきます。
収入が不安定になる
フリーランスになると単価が上がる分、収入が不定期になります。1年間安定して稼働すれば、月単価2倍=年俸も2倍になりますが、期間限定のプロジェクトもあるため、契約が数カ月で打ち切られることも多々あります。
社会的信用を失う
クレジットカードを新しく作るのが難しくなる、住宅ローンを組めないなど、フリーランス特有の信用問題があります。フリーランス歴が長くなり、一定期間しっかり稼いでいる実績を示すことができれば問題ないですが、フリーランス駆け出しの時期は、金融機関からの信用がほぼゼロになります。
会社員時代の保障を失う
会社が保障してくれていた様々な恩恵を失います。労災保険、健康保険、厚生年金保険など会社員には様々な保障がありますが、それらの保険や年金関連を自己責任で対応する必要が出てきます。納税業務もサラリーマン時代は会社が勝手にやってくれていましたが、独立すれば自分で全て対応しなくてはいけません。
これらのデメリットを受け入れる覚悟がある方のみ、フリーランスになるべきです。ただし、最近はフリーランスから会社員へ出戻るケースもよく見かけます。一度独立し、自由と安定のトレードオフを体感した上で、どちらのライフスタイルが自分に適しているか体験してみるのもひとつの手と言えるでしょう。
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最後に告知です。
このうち、1つ目のデメリットで上げた「収入が不安定になる」点は、IT業界においてはエージェントが解決してくれます。
「独立後に仕事を獲得できるかどうか不安だ」と感じる人も多いことでしょう。IT業界の場合、クライアント側の求人情報と、フリーランスのコンサルタントやSEとをマッチさせる役割を果たすエージェントが多数存在します。
当然手数料は取られますが、エージェントに仕事獲得の業務を代行させることで、自分の能力に適したプロジェクトを見つけてくれます。私はこの14年間、仕事獲得の業務を全てエージェントに任せることで、食いっぱぐれずに生き抜いてきました。
これらデメリットの具体的な克服方法について解説するセミナーを以下の要領で開催します。私が活用しているエージェント、セブンゼンコーポレーションの代表取締役と一緒に登壇します。講演後に立食形式の座談会を開くので、個別相談も可能です。
●開催日時
2019年3月12日(火)
19:00 開場
19:30 開演
21:00 終演
●参加費
無料
●開催場所
セブンゼン本社
住所:〒108-0014 東京都港区芝5-20-14 三田鈴木ビル 7F(Google map)
●募集人数
最大20名(定員になり次第締め切ります)
以下のフォーマットに必要事項を入力し、申込ボタンを押してください。
募集人数が会場のキャパシティの都合上、普段の講演会よりも少ないです。期限よりも前に定員に達して締め切る場合がありますので、参加ご希望の方はお早めにお申し込みください。
第1回講演会がどんな模様だったかを知りたい方はこちらをご覧ください。
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