明治安田生命J2リーグが第7節まで終了しました。
今季から2ステージ制が導入されたJ1と違い、J2は42節という長丁場です。7/42=まだ6分の1しか終わってませんが、2015年シーズンのコンサドーレ札幌の序盤戦を勝手に振り返ってみます。各ポジション別に主要な選手の評価をしていきます。お付き合いください。
札幌サポーターは序盤戦の総括、他サポはtotoの検討材料にでもして頂ければと。
【監督の采配】引分けが多いのが気になるところ
今季は7節終えて2勝3分け2敗の勝ち点9。22チーム中12位で、首位の千葉とは勝ち点差8をつけられてます。
明治安田生命J2リーグ勝点表(第7節終了時点) 17千葉 16磐田 長崎 15金沢 14 13 12C大阪 岡山 東京V 11横浜FC 大宮 10福岡 愛媛 09札幌 讃岐 北九州 08水戸 07京都 06熊本 05群馬 栃木 徳島 04大分 03岐阜
— 村上アシシ (@4JPN) 2015, 4月 11
バルバリッチ監督は昨季の途中から就任して以降、引分けが多いです。
昨季は12試合で4勝6分け2敗。今季の7試合を合算すると19試合6勝9分け4敗。実に半分近くが引き分けです。
一昨年の2013年シーズンにおいて札幌は、42試合で4試合しか引き分けがありませんでした。
引分け率10%→47%のジャンプアップは、totoでは見逃せない要素かとw
結果論かもしれませんが、バルバリッチは「リスクをおかした勝ち切る采配」をしない(もしくはできない)監督なのかと勘ぐってしまいます。実際、今季の7試合は交替カードで劇的に流れを変えるとかそういう展開が全くないのが気になるところです。
また、イエローカードが多いです。7試合で19枚のイエローカード、2枚のレッドカードで、このままのペースでいくとシーズン終了後に反則金を支払う必要が出てきます。戦う姿勢を前面に押し出すやり方もいいですが、監督は反則金支払も辞さない構えなんでしょうか。その辺監督がどう捉えているのか気になります。
【FW陣】ナザリトの評価が難しいが、都倉は及第点
ナザリトの評価は人によって分かれると思います。守備はしない。とんでもないイージーミスをする。空中戦を競らずにファールとられ過ぎ。気性が激しすぎる(抗議でイエローもらったり)。でも7試合で5得点(そのうちPK3回蹴って2点)あげており、結果は残している。
監督の信頼は絶大のようですが、サポーターからの評判は芳しくない感じです。
7試合で4枚イエローカードをもらって次節の水戸戦で出場停止になるので、今までナザリトのフィジカルに頼った縦ポンサッカーに依存していましたが、彼を除いてどういうサッカーができるか試金石になりそうです。
都倉賢は良くやっていると思います。本職ではない2シャドーのポジションに入り、精力的に守備もするし、決定的なラストパスを供給する場面も増えてきました。新境地を開拓しています。ただ、まだ1ゴールしか決めてないのは満足できない。もっと決められた場面もあった。次節水戸戦で本職のワントップに入るのが濃厚だと思うので、爆発してほしいです。 その他の攻撃的な選手については、ナザリト・都倉の陰に隠れてまだまだな印象です。
【MF陣】稲本の安定感が抜群 古田はムラがあるが仕掛け続けろ
稲本潤一は、J2ではさすがのクオリティといったところ。両サイドに開いたウイングバックに供給するサイドチェンジ気味のロングフィードは、今季のコンサドーレ観戦においてひとつの見所にまでなっている感がします。
古田寛幸は、良い時と悪い時のムラがある。特に讃岐戦は古巣相手ということもあって完全に特徴を読まれていました。守備面で脆いところを突かれて、何もさせてもらえず。ただ、その試合以外は彼のドリブルの仕掛けが攻撃の起点になるパターンも多く、これからも失敗を恐れずに仕掛けまくってほしいです。 堀米悠斗は、ボランチで入った試合で2回致命的なミスをおかし、そのうち1つはパウロンの1発退場、もうひとつは失点に直結してて、90分を通したクオリティは決して悪くないのに、印象は悪い。しかし、ウイングバックで出場すると、相当良い味を出すので、今後はウイングバック専任で使ってほしいです。
【DF陣】福森はダイヤの原石 パウロンはポジショニングの修正を
福森晃斗は頭脳派だし、視野が広いし、パスセンスいいし、相当ポテンシャルが高いと見ています。川崎からの完全移籍に向けた交渉(今はレンタル移籍)を是非お願いしたいと個人的には思っています。
パウロンは本当に足元の技術が上達したと思う。相手のプレッシャーを難なくいなして縦パスを供給できる「余裕」が生まれたのは成長の証。空中戦を含めたフィジカル面はもう言うことないので、あとはポジショニングの問題を解決できれば、万能DFになれそうな予感。
7試合で7失点で1試合平均1失点で、無失点試合は1試合のみ。キャプテン河合竜二を中心にもっと連携を高めて、無失点試合をもっと増やしてほしいです。
【GK陣】ク ソンユンのセービング技術は一級品 金山の奮起にも期待
セレッソから完全移籍で獲得したU-22韓国代表ク ソンユンがここまで活躍するとは、多くの札幌サポーターも正直予想できなかったのではないでしょうか?第7節の讃岐戦でもスーパーセーブで勝ち点1獲得に貢献したし、正GKのポジションはほぼ手中に収めた格好。
昨年の正GK金山準樹はク ソンユンがU-22韓国代表の招集で離脱している期間にスタメンだったが、大宮戦でそこまで難易度の高くないFKで失点したり、本調子ではない模様。奮起に期待したいです。
【総括】今後は負傷離脱中の主力メンバー復帰が肝となる
こうやって選手ひとりひとりを見てみると、みんなクオリティは悪くはなく、個の力で見ると非常にワクワクするチームなのだが、如何せんサッカーは11人でやるスポーツで、連携がうまくいかないと第2節長崎戦のように絶望的なサッカーになってしまうのが悲しいところ(その試合をボロクソに評価したブログはこちら)。
「都倉とナザリトの共存」という難課題を解決するには、この2人を自由に操るパサーの役割が必要不可欠。やっとボールを使ったトレーニングを開始した小野伸二と砂川誠の早期復帰が待たれます。
小野伸二が本拠地でリハビリを開始したと先日報じられてましたが( http://t.co/Dai45J8sk9 )、今日は別メニュー組の砂川誠と一緒にボールを使った練習をしていました。順調に回復しているようで何よりです。 #コンサドーレ pic.twitter.com/bfxgLar1zl — 村上アシシ (@4JPN) 2015, 4月 9
所詮、まだシーズンの6分の1が終わっただけ。90分間の試合で喩えると、前半15分が過ぎ去ったのみ。
シーズンの前半は勝ち点の取りこぼしを最小限に食い止めて、連敗を極力避けて中位をキープする形でも最低OKくらいの開き直りがサポーターには必要かもしれません。小野伸二、砂川誠、上原慎也、深井一希といった主力が戻ってくる夏以降に連勝街道まっしぐら的なシナリオに期待したいです!
とまあ、サッカーの素人が勝手にサポーター目線でコンサドーレの今季序盤戦を振り返ってきましたが、今週末にミスターコンサドーレ曽田雄志氏に専門家の視点でコンサドーレ序盤戦を振り返ってもらう講演会を開きます。4月19日日曜13時の水戸戦@札幌ドームの後、札幌駅近くで17時半から開始です。
ツイッターでは呟けない、相当踏み入った選手個人個人の評価を聞けると思います。興味のある方は是非足を運んでください。詳細はこちら。
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村上アシシのプロフィールはこちら。(先日更新しました)