強い人間なんていない

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「お前って強いよね」

時々そう言われることがある。

どんな窮地に追い込まれようが、その状態を日記にて自虐ネタに還元している日々の言動をもってして、そう言わしめている可能性が高いと踏んでいるが。

 

この世に強い人間なんて存在しない。

 

それが俺の持論。

 

人間を大きく2つにカテゴライズするならば、「強い人と弱い人」ではなく、「弱さを他人にさらけ出せる人とそうでない人」という分類の方がしっくりくると思われる。

前者の分類方法だと、それぞれのカテゴリーに属する割合が0対100になってしまうはずで、そもそも分類する意味がない。

 

弱さを隠そうとする人ほど、人間的に脆い。

 

これが自分の認識する真実。

 

自分の内面に潜む人間的な弱さを素直に人にさらけ出すことができずに、対人的にただ強がっているだけ。

感傷的になった自分をコントロールできなくなり、自分を自分の管理下に置けなくなる状態をただ拒んでいるだけ。

自分の脆さを知っているからこそ、妙なプライドを掲げ、それを盾にし、時として自分の感情をごまかしながら日々を生きる。

 

果たして、そのような人物像を「強い人間」と呼べるのだろうか。

 

強そうに見える人ほど、本質的に弱い。

 

世のパラドックスのうちのひとつ、と言えるであろう。

 

自己の弱さを認め、人間的な脆さを受け入れ、ありのままの自分の姿で人生を歩む。それこそが我が理想の生き方。

(2007/04/18)

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