今日は現地観戦せず、DAZN観戦。スタッツだけ見るとそこまで差があるふうには思えませんが、90分内容をじっくり見ると、完敗でした。
逃げ切り勝ちに定評のあるアジア王者鹿島相手に前半の早い段階で2点リードを許す展開は、一番やってはいけない形。なぜ札幌はあっさり2失点してしまったのか、原因を分析してみようと思います。
1失点目は4つのミスが連鎖した
まず前半12分の札幌1失点目のシーン。札幌の右サイドからのセットプレーが始まりでした。この失点シーンを振り返ると、札幌は4回、失点を食い止められる機会がありました。4回も連続で判断ミスが重なると、そりゃ失点するなと。
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田生命J1リーグ 第4節
🆚 札幌vs鹿島
🔢 0-1
⌚️ 12分
⚽️ 伊藤 翔(鹿島)#Jリーグ
その他の動画はこちら👇https://t.co/JUEMOXumQp pic.twitter.com/g7xGOKAgd9— Jリーグ (@J_League) 2019年3月17日
一連の流れを振り返りながら、その4つの「失点阻止のチャンス」を振り返ります。
セットプレーから福森の鋭いクロスが裏に抜けて、武蔵が菅に戻して、菅がクロス。これが相手DFのブロックにあいます。
ここが1回目のミス(上のハイライトではカットされてしまってますが)。
セットプレー崩れの状態なので、ペナルティエリア内に札幌の選手は6人もいました。当然チャンスではあるんですが、あそこでクロスがブロックにあうと、「チャンスがピンチ」になるのは自明。相手のブロックにあいそうなリスクがあるなら、最終ラインに戻して組み立て直すべきだった。
こぼれ球を拾ったレアンドロは一旦切り返してボールをキープ。そこに進藤がボディコンタクトにいきます。ここで2つ目のミスが起こります。
進藤はイエローカード覚悟でレアンドロを潰しにいくべきだった。
中途半端なボディコンタクトで、武蔵との挟み込みも失敗し、主審もプレーオンのジェスチャーをして、笛を吹かずに流しました。既に進藤は1節2節でイエロー1枚ずつもらってて、第4節で3枚目のイエローもらうのはさすがに躊躇したんでしょうが、チームのためを思えば、決死の覚悟で止めてほしかった(いつも進藤には厳しめですみません)。
レアンドロからパスをもらったレオシルバはダイレクトで中央の裏に抜けた伊藤翔にスルーパス。そこに帰陣したルーカスがスライディングにいきますが、ここで3つ目のミス。
ルーカスは伊藤翔の左からコンタクトにいったので、本来は左足でスライディングに行くべきだったところを何故か右足でスライディング。あの体勢なら左足でいけば、大きく逆サイドに蹴り出せて、事なきを得ていたはず。右足でいったもんだから伊藤翔の足でブロックされてしまい、GKと1対1のシーンになってしまった。4つのミスの中ではこれが一番致命的。
そして4つ目のミスは、ルーカスが追い付きそうなもんだから、並走していた宮澤はスプリントを緩めてしまった点。些細なことなんだけど、リプレイ見返すと、スライディングのタイミングで結構なブレーキをかけてしまっていた。あのままスプリントしてたら伊藤翔に追い付けていたかも。
4つのミスの重大さは、ルーカス>菅>進藤>宮澤の順でデカいなと。ルーカスと菅の判断ミスが8割方を占める失点かなと。
内田篤人のジェスチャーから鹿島の戦術を読み解く
続いて前半23分のシーン。
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田生命J1リーグ 第4節
🆚 札幌vs鹿島
🔢 0-2
⌚️ 23分
⚽️ 伊藤 翔(鹿島)#Jリーグ
その他の動画はこちら👇https://t.co/JUEMOXLYeZ pic.twitter.com/3Nh8JPOYSh— Jリーグ (@J_League) 2019年3月17日
札幌のオフサイドから鹿島のリスタート。鹿島右SB内田篤人が、逆サイドの安西にとにかくライン際に張れと、何度も何度も手でジェスチャーしてました。数えたら7回も手を振っていたw(上のハイライトではカットされてますが)
そんなうっちーから右CBの犬飼へショートパス、犬飼が逆サイドに張った安西目掛けて大きなサイドチェンジ。安西にマークにいったルーカスが安易にチャージにいき失敗。入れ替わってルーカス置き去り。
この時点で鹿島の左サイドは安西と安部が札幌DF進藤と2対1の状態を作ることができて、札幌一気に大ピンチ。中に切れ込んだ安西はダイアゴナルラン(斜めの走り)を仕掛けてきた伊藤翔にスルーパス、伊藤翔はフリーで左足で逆サイドに流し込んで追加点。
この前半23分に限らず、前半序盤における鹿島の攻撃のほとんどは、安西と安部のいる左サイドからでした。左SB安西が前にスペースがある状態で札幌の右WBルーカスに1対1を仕掛けるシーンが多かったです。
鹿島の司令塔、内田篤人のジェスチャーを見る限り、鹿島のスカウティングは「守備力に難のあるルーカスを突け」という分析をしていたんでないかなと。
結果的にその弱点をついて、前半23分までにあっさり2-0の状態を作った鹿島は、本当にしたたかだなと感じました。
ちなみにこのブログは戦犯探しをするのが目的ではありません。ルーカスは良くも悪くも特徴的な選手で、攻撃では何度もチャンスメイクしてました。今の札幌には無くてはならないピースです。戦術面でルーカスの弱点が露出しないような戦い方ができるかどうかが重要なのかなと。
後半45分の分析は省略!次節名古屋アウェイは現地参戦の予定です!
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