欧州のトップリーグで日本人の活躍が観れるようになって久しい。サッカー日本代表の選手に限らず、多くの日本人選手が今や海外のリーグで世界最高レベルの外国人選手たちとしのぎを削っている。日本人選手が出場する本場のサッカーを生で観てみたいと思う人も非常に多くなってきているのではないだろうか?
そこで今日のコラムでは、ヨーロッパのトップリーグ、主にイングランドのプレミア・リーグ、ドイツのブンデス・リーガ、スペインのリーガ・エスパニョーラ、イタリアのセリエAの四大リーグや、欧州一のクラブを決めるUEFAチャンピオンズリーグの観戦チケットの入手方法を解説する。
まずは観たい試合が満席になるかどうかを見極める
最初に、観たい試合が人気カードかどうかを調べてみよう。例えばプレミア・リーグの人気クラブだったり、UEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント以降の試合、または◯◯ダービーと名付けられたライバル同士の試合などは、観戦チケットがすぐ売り切れる可能性が高い。前年の同じカードの観客動員数などを調べて、満席になるかどうかを事前に調べよう。
加えて、開幕カードや優勝が決まる試合などは、当然ながら売り切れる可能性が更に高まる。逆に平日夜のカップ戦の試合などは満席になる可能性は低くなるだろう。その試合の特性をしっかり把握した上で判断したい。
もし観たい試合が人気カードではなく、万単位でチケットが売れ残りそうであれば、事前手配をせずとも当日券を目当てに現地入りしても問題ないはずだ。とはいえ、指定席のカテゴリーは良い席から先に売れていく。少しでも希望通りの席で観たい場合は、事前に観戦チケットを手配して、万全を期したいところだ。
海外初心者はパッケージツアーに申し込もう
では、事前に観戦チケットを手配するにはどうしたらいいのだろうか?
一番手っ取り早いのは、旅行代理店が主催している欧州サッカーの観戦パッケージツアーに申し込む形だ。当然、個人手配よりも割高になるが、手間をかけることなく安心して観戦チケットを入手することができる。
大手の旅行代理店(JTBやH.I.S.など)でもいいし、サッカーの観戦ツアーを専門に取り扱っているセリエなどもお勧めだ。
パッケージツアーに参加せずとも、チケットの手配代行のみを扱っている代理店も存在する。それなりの額の手数料が取られる形にはなるが、準備に時間をあまりかけられない人は活用してほしい。
お金を節約したい人はクラブの公式サイトで手配
代理店に頼む場合は、決して安くはない手数料が取られる。少しでも旅の経費を節約したい人にはお勧めできない。
ある程度チケット手配に時間を費やせて、英語(もしくはその国の言語)が理解できるならば、チケットの個人手配にチャレンジしてみよう。
ほとんどの観戦チケットは、ホーム戦を開催するクラブの公式サイトに行けば購入可能だ。唯一UEFAチャンピオンズリーグの決勝戦だけはUEFAの公式サイトで抽選申込となっている(今年の決勝戦は既に申込が終了している)。
リーグやクラブによって、いつから販売が解禁になるかはまちまちだが、大雑把にいうと試合日の数週~数カ月前となる。各クラブの公式サイトの「Ticket」に該当するページに行けば、観戦チケットの購入方法が書かれているので、各自で調べてみてほしい。
イングランドのプレミア・リーグならば全て英語のサイトが用意されているが、ドイツ、イタリア、スペイン、フランス、オランダなどはクラブによって母国語のみのサイトだったり、英語サイトも用意していたりまちまちだ。
ただし、昨今はウェブでの翻訳サービスの品質も向上している。外国語に不慣れな人にとっては厳しいかもしれないが、それなりに読解力を持った人であれば、自動翻訳機能の力を借りて発券まで辿り着けるだろう。
ほとんどのクラブでクレジットカードによる決済が可能だ。クラブによって発券方法が異なるが、代表的な発券方法はeメールに送られてくるバウチャーか決済したクレジットカードを持っていけば、試合当日にスタジアムに併設されたチケットセンターで発券してくれる。
またはeチケットそのものが送られてきて、スタジアムのゲートでeチケットに印字されたコードを提示すればそのまま入場可能、という最先端のシステムを導入しているところもある。ただし、あくまでこれは代表例なので、各自該当クラブのサイトで発券方法について入念に調べてほしい。
チケットが売り切れていた場合はどうするか?
現地語の公式サイトの読解が難しすぎて対応できない人や、公式サイトに行ってみたが既に観たい試合の観戦チケットが売り切れてしまっていた場合は、観客同士によるチケット売買の仲介サイトを使う手段がある。
例えば日本にはチケット再販最大手のヤフオク!が存在するが、マーケットは日本に閉じていて、欧州サッカーの観戦チケットを入手するには不向きだ。
世界をマーケットにしているイベントチケットのC2Cプラットフォームは、代表格としてviagogoやticketbisがあり、両社とも近年、日本語サイトが立ち上がった。
どちらのサイトも、余ったチケットを売り出しているユーザーと直接やり取りするわけではなく、間に仲介会社が入ってクレジットカード決済をしてくれるため安心だ。チケット引き渡し方法についても、郵送に限らず現地滞在ホテルでのピックアップサービスも対応しており、渡航直前の手配も可能だ。更にクラブの公式サイトと同様に、スタジアムマップから購入したいカテゴリーを選べるので、希望に合ったチケットを探すことができる。
この2社のうち、ticketbisは日本オフィスを構えており、日本人によるメール、電話、オンラインチャット、土日の試合当日でも欧州現地からLINEやSkypeでのカスタマーサービスを受けられる(viagogoはメールと電話対応のみ)。C2Cサイトの利用が初めてで、外国とのやり取りに少しでも不安を感じる人は、日本語によるサービスがより手厚いticketbisが良いだろう。
C2Cサイトでのチケット売買は、前述のチケット手配代行業者を使うよりも割安になる場合が多い。少しでもチケットの値段を安く済ませたい場合は使ってみてはどうだろうか?
これから各国リーグも佳境に入り、UEFAチャンピオンズリーグも準決勝の2ndレグと決勝を残すのみとなった。売切必至の好カードを観に行く予定の方は、是非これらの手配方法を参考にして、本場ヨーロッパのサッカー観戦を思う存分楽しんでほしい。