【書評】 ファクトフルネス データとの正しい向き合い方を示すコンサル必読の書

最近、SNS界隈で話題のファクトフルネスを読んでみました。

発売から10日経ってもAmazonの各カテゴリーで1位を独占してて「ベストセラー」タグ付いてます。

書評タイトルに「コンサル必読」と書きましたが、とりあえず僕のフォロワーに何千人といるコンサルクラスタに対して、フックをかけるために入れただけであって、コンサルタントに限らず、データを基に意思決定をするビジネスパーソン全てが読むべき本かと。

最初に3択質問が13個出てくるんですが、僕はこのうち5問正解でした。正答率38%。なんとかチンパンジーの正答率33%を超えることができましたが、筆者曰く「賢い人ほど正答率が下がる」ようで、オンラインでの調査では正答率の平均は17%だったそうです。

ランダムに選ぶチンパンジーの正答率より人間の正答率が劣る理由のひとつについて、筆者は「知識のアップデートの問題」と説いています。僕らおじさんたちが座学で「世界」を学んだ時から既に数十年経ってるわけで、古びた知識による「勘違い」を正すのがこの本の狙いで、確かに目から鱗の「事実」が羅列されています。

日々の仕事においてデータや数値を扱って、物事の可視化や状況の把握を行っている人は、この本を読むことで「正しいデータとの向き合い方」を学べると思います。

第5章の冒頭では医者である筆者がアフリカの病院勤務時代に「戦略とは捨てること」を身をもって体現するエピソードが出てきます。この章はニッパチの法則も出てくるし、データを扱うコンサルタントにとっては、一文一文が沁みること必至です。

この本を読むことで、メディアリテラシーも向上するかと。「人間が陥りやすい勘違い」をマスメディアは敢えて利用して記事を書いたり映像を提供したりしていることに気付かされます。

「人の命を計算するなんて、恥ずかしいことだ」と言う人もいる。しかしわたしは、人の命を計算しないことのほうが、よっぽど恥ずかしいと思う。

この文章に、この筆者における、データや数値に対する向き合い方の哲学が凝縮されているように思います。

とりあえず、データ分析するのが好きな人は必読です!



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