【書評】新型コロナウイルスの真実 岩田健太郎著

4月11日出版の話題の書籍、早速読了しました。

サッカー好きの人なら岩田さんの下記コラム、読んだ人多いと思います。

新型コロナウイルスが蔓延したダイヤモンド・プリンセス号に乗船して、数時間で追い出された後に内情をぶっちゃけるYoutubeをアップして「時の人」となった岩田先生ですが、各マスメディアからの取材依頼を断りまくっておきながら、何故かサッカーの零細メディアの取材は快諾して、サッカーに喩えつつ新型コロナウイルスについてわかりやすく解説してくれる「サッカーオタク」のお医者さんです。

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岩田健太郎医師は左翼ではない

あの動画、野党が政権批判に使うネタにも使用されてしまって、世間一般的には岩田先生=左寄りの人というイメージを持っている人多いと思いますが(僕もそうでした)、そういう先入観を持っている人は、第4章の「全体主義に抗う」で論じている彼の持論は必読だと思います。

「ダメなものはダメ」とはっきり進言して、組織全体や既存のルールそのものを改善していこうとする姿勢は僕らコンサルタントとも似ている性質があります。政治的な思想は抜きにして、彼の論理的な切り込み方は一読に値します。

世間一般的なコロナ対策については、第1章、第2章がメインですね。

ダイヤモンド・プリンセス号ネタがメインの第3章、日本社会全体への問題提起の第4章は、時にサッカーネタを交えながら岩田節が炸裂しています。読者の日常生活に活かせるネタというよりかは、彼の主義・主張が展開されている章なので、タイトル買いした人(新型コロナウイルスの真実を知りたい人)は読み飛ばしてもいいかと。第5章は「コロナとの向き合い方」が展開されているので必読。

とりあえず、今後数年は仕事でもプライベートでも向き合っていく必要のある「新型コロナウイルス」について、知識を深めたい人は読んでおいた方がいいと思います。

以下、少々ネタバレ

ここからは、個人的に印象に残ったページを備忘メモとして残しておくパートです。これから書籍を買って読もうと思っている人は、少々ネタバレになるので読まない方がいいかな。

・新型コロナウイルスは、既存のコロナウイルスから数えて7番目のコロナウイルス
・「検査」による正しい「診断」は諦めて、「症状」による正しい「判断」をする戦略を取るべき
・「免疫力アップ」を謳う医者はインチキ
・病気の後追いをする医者は下手くそ。前もって予測するのが感染症予防の鉄則
・「朝令暮改」に寛容になることが大事。ただし不寛容には徹底して不寛容であるべき

特に最後のパートは超重要ですね。ぶれることを許容する。だって誰も正解なんてわからない未知なるウイルスと戦ってるんですもん。このスタンスは未曽有のこの事態、常に心掛けていきたいなと感じました。

以上!

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