9月2日はキャロットクラブの1歳募集馬見学ツアーに初めて参加してきました。
見学ツアーの感想については別途ブログを書くとして、今回は一口馬主の多くの人がきっと気にしている点について、キャロットクラブの秋田社長に直接聞いてきたので、そのネタを書こうと思います(下の写真の中央が秋田社長)。
90頭入厩制限と短期放牧との関連性
まずは皆さん、いちクラブの所属馬が同時に90頭までしかトレセンに入厩できない、というルールがあるのをご存じですか?(詳細はこちらのコラムをご確認ください)
ノーザン系の一口馬主を長年やっている人はさすがに知っているとは思いますが、僕は恥ずかしながら今年、初めてこのルールを知りました。
この制限ルールのせいで、所属馬が多いノーザン系一口馬主クラブは、1戦走ったら中2-3週での連戦をせずに、すぐ天栄かしがらきに短期放牧されているのではないか?という説が、一口馬主界隈ではまことしやかに囁かれているのが実情です(少なからず僕のツイッターの一口馬主タイムラインでは数多くの人がこの話をしていました)。
そんな状況なのに、今年キャロットクラブは昨年よりも更に募集馬を増やしてきました。この状況だと更に連戦できる馬が少なくなり、一頭当たりの年間出走数が減ってくるのではないか?
そんな仮説をキャロットクラブの秋田社長に、包み隠さずそのままぶつけてみました。
ノーザンファームが外厩への短期放牧をよく行う真相
秋田社長「そもそも今年は90頭制限ギリギリまで同時に入厩したことがないんですよ。今年、入厩頭数が80頭を超えたのは1回だけなんです。まだまだ余裕があるから、中央在籍の募集馬を数頭増やしても問題ありません」
アシシ「そうなんですか。じゃ、もっと続戦できるのに、キャロット所属の馬はなんですぐ短期放牧されるんですか?」
秋田社長「今まで何十年と蓄積してきたデータを分析すると、2回、3回と在厩のまま走らせると成績が落ちるという明確なデータがあるんです。今は外厩の施設も充実してきて、馬を仕上げる技術が上がってきているので、天栄やしがらきを活用しながら馬を仕上げていく方がいいんです」
—-
つまり、「入厩制限のせいで短期放牧が多い」という仮説は見事に外れました。制限頭数ギリギリまで今年いったことがない、というファクトが何よりも説得力があるかなと(さすがにここで嘘の数字を出してくることはないと思います)。
たしかにサートゥルナーリアやエフフォーリアなどのGⅠ馬も短期放牧明けのぶっつけGⅠで何度も結果を出してきたし、僕自身が持っている3勝クラスのエルカスティージョも、今まで在厩で続戦したのは1回だけで、短期放牧明けでもバンバン入着を繰り返してコンスタントに稼いでくれています。
一口馬主としては、愛馬がたくさんのレースを走る姿を見たいと思うのが本音ですが、それで勝率が下がってしまうと元も子もないですし、それでもやっぱり愛馬にはたくさん出走してほしいと思うんだったら、そもそもこういった哲学を持つノーザン系クラブじゃなくて、他のもっと走らせてくれる日高系のクラブに入った方がいいんでしょうね。
以上、現場からのレポートでした!
こんな一口馬主に関するnoteも書いてます。
一口馬主の醍醐味についてもブログ書いてます。