東京V5-3札幌 コンサドーレ3失点目は選手のやる気の無さが原因か?または戦術的欠陥のせいか?

北海道コンサドーレ札幌は先週、今季の成績低迷を受けて、三上大勝代表取締役GMがクラブの公式サイトでお気持ち表明を行い、「今シーズンの最後までミシャ監督と戦う決意をした」旨を発表しました。

このお気持ち表明の後の試合ということで、選手たちがどれくらいの覚悟を持って試合に挑むか、多くの札幌サポーターが注目していましたが、前半43分、1-2の1点ビハインドの状況で、目を疑うシーンが見られました。

厳しいことを言うと、「全力でプレーしない」というのは、下手したら八百長疑惑をかけられる事象です。Jリーグはtoto(賭け事)の対象となっているため、「勝利に向けて全力を出す」前提が覆ってしまうと、裏でお金が動いているんではないか?と勘繰られてしまうわけです(実際に昔、村井チェアマン時代に調査が入っている)。

結果、試合は3-5でコンサドーレは敗戦。お気持ち表明のブーストもかからず、3連敗を喫し、19位から最下位(20位)へ転落しました。

スポンサーリンク

なぜジョギングで帰陣したのか、選手目線で考える

「札幌の選手が全力で走ってない」と批判するのは誰でもできるので、選手目線でこの3失点目を振り返ってみます。

裏のスペースに出された時点で、荒野、中村、菅、駒井の4人は「岡村くん、カバーよろしく」という意思表示なのか、全力疾走じゃなくてジョギングで帰陣している。

たしかにパスが出た時点では岡村のカバーが間に合いそうな距離感ではあったが、河治さんの記事を読むと岡村のハーフタイムの交替理由は「怪我」だった模様。

つまりこの失点シーンの段階で、岡村がスプリントできない状態だった可能性もある。それが誤算とも言える。

アーリークロスが上がった時点で中央が1対2の数的不利になったのは、右WB近藤の致命的な判断ミス。裏に出た時点で近藤は、ラインを割ると判断したのか、マークにつくべき相手選手についていかなかった。これは「全力で走る」以前の問題で、単なるボーンヘッド。

岡村の怪我の可能性、逆サイド近藤の判断ミス、こういった事象が複数重なるのが想像できなかったため、荒野、中村、菅、駒井の4人はジョギングで帰陣した、と解釈してみました。

彼ら4人を擁護するわけでないけど、彼らの頭の中を想像することで、この致命的なシーンを納得感を持って消化する一助になればと思い、言語化してみたけど、じゃーこれで本当に納得できるかというと、微妙なところです。。

問題の根幹は戦術面の致命的欠陥ではないか?

もう1点、「全力で戻っても間に合わなそうな絶望的なギャップを作られた根本的原因」についても考察してみます。

前半43分の3失点目は、ハイライトの切り抜きだけ見てちゃ、本質を見失う気がします。ハイライトの15秒前から見ないといけない。DAZN会員の人は是非、見逃し配信を見てほしいです。

14番駒井のマンマークは7番森田、6番中村のマンマークは9番染野。ボランチ森田のフリーマン的な動きは、シャドー染野と連動してて、染野が下りてきてCB中村を釣り出したスペースに、森田が逆サイドからするするっと入ってきて、完全にギャップを作られています。

これ、ミシャのオールコートマンツーマンはこうやってギャップを作り出せっていうお手本の崩し方かと…。

僕ら素人は「選手が全力で帰陣してない!」って憤ってるけど、サッカー玄人なら「全力で戻っても間に合わない絶望的なギャップを作られてしまう、戦術上の致命的欠陥のせい」と指摘するんではないでしょうか。

「全力で戻っても無理と思われる絶望的なギャップを作られたのは、戦術面の欠陥が根本原因」と解釈した上で、改めてハイライトを見返すと、また違った感想を抱くかもしれません。

問題は多面的に見る必要がある

僕は本業がコンサルタントなので、問題を多面的に見る癖がついてしまっています。表面でしか可視化されていない事象で物事を判断すると、問題の本質に辿り着けないためです。

本来ならば、選手や監督に取材して、彼らの意図を掘り下げた上で上記の仮説の検証を行いたいところですが、そんな時間はないので、単なる仮説記事となってしまうのは申し訳ないですが、このコラムが「札幌サポーターの憤り」を浄化する一助になれば幸いです。

最後に告知。

6月28日金曜夜に、札幌のEZOHUBで「働き方」無料セミナーを開催します。本題は「働き方」についてなんですが、コンサドーレのこともたくさん話したいと思います。

興味のある方は是非ご参加ください!

タイトルとURLをコピーしました