2020年11月に発売され、ここ最近はどこの本屋に行っても大体平置きされているベストセラー「スマホ脳」を読了しました。
ちょっと手が空いたらスマホを手に取ってしまう人も多いと思いますが、スマホ依存度が高くなっている人ほど、この本は絶対に読んだ方が良いと思います↓
iPhoneが10億台販売達成したのが2016年なので、スマホが人類の行動様式を一変させてからまだ数年しか経ってないわけですが、この「文明の利器」がどれほどまでに人間の脳に悪影響を及ぼしているのかが、様々な研究結果やデータを引用する形で解説されています。
「第7章 バカになっていく子供たち」を読んで、真っ先にうちの家庭では去年買った子ども用のタブレット(Kindle Fire)を封印することにしました(上の写真は数週間前に撮った奴)。
子ども用タブレットは長距離移動でずっとベビーカーに座っていなきゃいけない時とかに、子どもが一定時間夢中になってくれるので結構使っていたのですが、何十分も遊んだ後に「もうおしまいね」と取り上げる時に凄い勢いでギャン泣きするんですよ。
確かに依存度がヤバいし、1歳児の時から依存症みたいな症状が出るのはさすがに危険だなと思い、一旦押し入れの奥にしまうことにしました。
アルコールは成人になるまで法律で規制しているのに、同様の依存リスクがあるスマホについて若者に対して規制しない現状にこの著者も第7章で警鐘を鳴らしています。
以下ネタバレなので、これから読む人はスルーして
読了後に気になった文章(僕なりに解釈を与えて編集した文章)を箇条書きで書いておきます。未読の人にとってはネタバレなので、読まない方が良いと思います。
・ドーパミンが人間を行動させる動機を与える。2回に1回もらえるくらいの確率の時に最もドーパミンが出る。スマホの通知機能はまさにこのドーパミンを大量放出させるように設計されている
・Facebookの開発者曰く「SNSの依存症度合いはヘロインに匹敵」
・スマホを傍らに置くだけで学習効果、記憶力、集中力は低下する
・人間が生き残るための戦略として進化した脳の仕組みが、スマホのアルゴリズムにハックされている
・人間が生き延びることができたのは、食べ物とゴシップのおかげ。ゴシップを欲する仕組みがSNSに利用されている
特にSNSやアプリの開発者たちが証言する「スマホの怖さ」は、彼らの設計思想に基づいているので、リアルに怖いです。読んでおいて損はないです。
僕も子どもの利用制限に限らず、自分自身のスマホとの向き合い方を改めて考え直したいなと思った一冊でした。お勧めです。