10年前に丸1年かけてやっていた、南アW杯に出場する32カ国を巡る「世界一蹴の旅」。
2009年6月に日本を出発してからアジア→欧州→アフリカ→オセアニアと巡ってきて、ブログやYoutubeなどで積極的に情報発信をしていたら、とあるテレビ局から取材申請が舞い込んできました。
毎週やっている情報番組の1コーナーで数十分かけて大々的にこの「世界一蹴の旅」を取り上げたいと。
この活動をたくさん世の中の人たちに知ってもらいたい我々はその依頼を快諾。オセアニアから太平洋を渡って南米に降り立つタイミングで、チリの首都サンティアゴの空港で取材陣が待ち受ける形で、1泊2日の取材が始まったんですが、実際に放送されたVTRを見てみると、事実とは異なる構成になっていて、テレビ番組の制作現場の現実を知ることになりました。
もう10年も経って時効だと思うので、その詳細をブログに書こうと思います。
決勝点のシーンが丸ごとカットされた
番組のテーマとしては「32カ国を巡るアシシとヨモケンが、南米サッカーの強さの秘密に迫る」というのが企画書に書いてありました。
なのでそれに則って、現地のコーディネイターにお任せして、サッカー協会を訪問したり、現地のユースチームの練習試合に飛び入り参加させてもらったりしました。
ホテルのチェックインの現場まで収録される密着取材。
事件はこのユースチームとの練習試合で起きました。
ヨモケンがFW、アシシがボランチでスタメン出場。当時アラサーの僕らは高校生世代のガチのチームに混ざって何とか奮闘。
僕はスタミナ切れで途中交替。テレビのナレーションはその場面をこう伝えました。
ナレーター「村上さんも四方さんも学生時代はサッカー部に入っていました。しかし、なかなかボールにさわることができません」
VTRもアシシとヨモケンがパスミスしたり、相手にボールを取られるシーンを映しながら、途中交替でベンチに戻ってきたアシシにマイクが向けられます。
途中交代後のアシシ「すっごいつかれた。なにもできなかった。(ベンチに座ってゼーハー言いながら)やっぱり当たりは強いですね。球際に容赦なく突っ込んでくるのが南米っぽい」
で、試合のVTRはここで終了。その他の現地の体験映像を交えつつ、最後に「南米サッカーの強さの秘密」をまとめていく番組構成になっていました。
だがしかし!
試合はなんとこの後、ヨモケンがミドルシュートをぶち込んで、そのゴールが決勝点となり、1-0で勝利したんです。でも、そのシーンは丸ごとカット。何ひとつヨモケンの活躍については番組で触れられず。
何故ならば、事前に決められた番組のテーマは「南米サッカーの強さの秘密を探る」ことなので、南米人相手に日本人が活躍するシーンは不要なんです。
番組終了後、現地で同行したディレクターには謝られました。
「僕としてはあのゴールシーン入れたかったんですが、制作サイドがカットしちゃいまして・・・」
現場で取材に同行したスタッフも上の意向には逆らえないと。なんかサラリーマンの哀愁を感じました。
制作サイドの主張はこんな感じでしょうか。
「単にその場面を取り扱わなかっただけで、試合に負けたとか事実を捻じ曲げて報じたわけでもない。これはやらせではなく、単なる番組構成上の”演出”です」(あくまで予測)
でも、ヨモケンのゴールシーンを丸ごとカットした上で、あたかも僕ら日本人が南米サッカーに全く歯が立たなかった的な演出をしたのは、僕は十分「やらせ」に該当するかなと思うんですが、どうなんでしょうかね。
ま、僕らも10年前のこの事象を元にそのテレビ局との関係をこじらせたいわけではないので、どこのテレビ局かはこのブログでは伏せておきます。この10年間、そのテレビ局の番組に何度も出させてもらってるし、これからも出させてもらう可能性があるのでw
とはいえ下記書籍を読めば、どこのテレビ局かは書いてます↓
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プロサポーターの収入を大公開! サッカーの応援で年間●00万円を稼ぐ方法|村上アシシ @4JPN|note(ノート) https://t.co/zGSbNs1vzu— 村上アシシ (@4JPN) 2019年4月9日