U-20日本代表は5月30日、韓国U-20ワールドカップのRound16でベネズエラと対戦し、延長戦の末0-1のスコアで敗北し、この大会を去ることになった。
勝負事に負けると、人はみな悲観的になる。そりゃそうだ。「負けて良かった」なんて言う人はまずいない。
だがしかし、歴代のU-20の成績を振り返ってみると、そう悲観的になる必要はないのではないか?
U-20日本代表は、2007年の香川真司、内田篤人、槙野智章らの「調子乗り世代」を最後に、4大会連続でアジア予選を突破できず、苦杯をなめてきた。
それが10年間の空白を乗り越え、遂にこの「東京五輪世代」が世界への切符を手にしたわけだ。
本大会前の組み合わせ抽選会ではウルグアイ、イタリア、南アフリカという、いわば「死の組」に入り、前評判ではグループステージ突破も危ういのではないかと危惧されていたが、いざ蓋を開けてみると、第3戦のイタリア戦では2-2に追いついた試合終盤には「談合試合」を演ずるほどの狡猾さで、グループステージを見事に突破してみせた。
個人的には世界の強豪とやり合うには超守備的なドン引きサッカーもひとつの手だと考えていたが、U-20日本代表は正攻法の戦術でガチンコ勝負を挑み、結果Round16で散った。
アフリカ勢(南ア)に勝ち、欧州勢(イタリア)に引分け、南米勢(ウルグアイとベネズエラ)に敗北を喫するという、フル代表でもよくあるような結果になってしまったわけだが、世界の強豪相手に内容的には互角の戦い方ができていたし、それぞれの選手にとっても「対等にやれた」という自信は、今後のサッカー人生において大きな財産となるだろう。
僕はそこまで悲観的になる必要はないと思う。世界のベスト16だ。前評判から考えたら、内容も伴ったこの結果はもっと誇りに思っていいのではないか。
そして、今大会のRound16敗退という結果は決して「挫折」ではない。3年後の本番、東京オリンピックに向けた「成功の糧」と捉えようでないか。
今後3年間、日本サッカー協会が組む強化試合は全て、南米勢とやるくらいの徹底具合がほしい。3ゴールと結果を出した堂安律は、早めに海外に移籍して、日々のリーグ戦で世界レベルを体感する環境を用意すべきだろう。
2020年の東京五輪で「3年前の韓国U-20W杯が布石だった」と言えるように、選手や協会関係者には、ここからPDCAサイクルにおけるCheck,Actのフェーズをしっかり回していってほしいと切に願う。
ということでもうそろそろ搭乗です。日本に帰ります。
以下、簡単ですが試合当日、5月30日のツイートまとめです。
テジョンワールドカップスタジアムに到着!17時からround16ベネズエラ戦です! #U20WC pic.twitter.com/3YwT7TtbOJ
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
パノラマで撮っても入りきらん pic.twitter.com/VbqydNTdEO
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
テジョンワールドカップスタジアム、中に入りました!超良いスタジアム! #U20WC pic.twitter.com/TqJCZs4Vux
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
テジョンワールドカップスタジアム、ゴールの真裏は奇数列の椅子が撤去されててバモるスペースが確保されてたり、ゴール真裏の最前列にコールリーダー用の備え付き「お立ち台」があったり、やけにウルトラス仕様ですw pic.twitter.com/aV1izser0k
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
選手たち入ってきました。 #U20WC pic.twitter.com/Jj3vCnUtQh
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
ちなみに今までの4試合で一番ゴール裏サポーターの数、少ないです!援軍求む! pic.twitter.com/AFWXHXxKw8
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
ベネズエラ1-0日本、試合終了。延長後半に決勝点を決められての敗退。超悔しいですが、明日の便で札幌に帰国します。選手たちには「東京五輪目指せ!生き残れ!」と声をかけました。現地組の皆さん、お疲れ様でした。 pic.twitter.com/qa7yDzfnCj
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
CKの失点シーンですが、その前のCKでヘディングを外したベネズエラDFの背番号4の選手が最終ラインにダッシュで帰っていこうとしたんですよ。が、主審は再度CKの判定。うちらゴール裏は目の前でブーイングするも、そのままCKが蹴られて決勝点決められるという結果。かなり納得いかない。。
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
試合終わって誰もいなくなったスタジアム。テジョンワールドカップスタジアムはゴール裏とピッチの距離感が絶妙で、すごく良いスタジアムでした。いつかまた来たいです。 pic.twitter.com/AhsWfOnAce
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月30日
最後に告知。
「ロシアワールドカップへの行き方」講演会を6月24日に都内で開催します https://t.co/VOA2sx2WEh 1年後のロシアW杯に現地参戦してみたいな、でもどうやって手配していいかよくわからない…という方は是非ご参加ください。 #daihyo
— 村上アシシ (@4JPN) 2017年5月20日
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2016年の年末にプロフィールを更新しました。